
2025年11月1日公開
最近、野村證券のオンラインサービスで「パスキー認証(Passkey)」を登録したあと、
 ログイン時に「作業が中断しました」と表示されてしまい、
 そのままログインできないという報告が相次いでいます。
これは、スマートフォンやPCのブラウザ設定・通信環境・認証端末の不一致など、
 いくつかの要因が重なって起こることが多い不具合です。
 今回は、なぜこのエラーが出るのか、そして自分でできる対処法を、
 誰にでも分かる言葉で丁寧に解説します。
- 現象の概要
 - 原因①:通信が途中で切れている
 - 原因②:使用しているブラウザが対応していない
 - 原因③:パスキーを登録した端末とログイン端末が違う
 - 原因④:アプリまたはブラウザのキャッシュ・Cookie不具合
 - 原因⑤:パスキー登録情報の不整合
 - 原因⑥:システム側の一時的障害
 - それでも解決しない場合
 - まとめ
 
現象の概要
野村證券の「パスキー認証」は、顔認証や指紋認証を使って安全にログインできる新方式です。
 ところが、登録後にログインしようとすると次のような画面で止まってしまうケースがあります。
- 「作業が中断しました」
 - 「パスキーの認証に失敗しました」
 - 「この端末では使用できません」
 
この状態では、Aボタンのような“再試行”ボタンもなく、
 ページを閉じて最初からやり直すしかないため、多くの人が困惑しています。
原因①:通信が途中で切れている
最も多い原因は、通信の一時的な切断です。
 パスキー認証は、端末と野村證券のサーバー間で数秒間に複数の暗号通信を行います。
 この途中でWi-Fiが切れたり、電波が不安定になったりすると、
 「作業が中断しました」と表示されてしまうのです。
対処法
(1) スマホの場合は、Wi-Fiを切って4G/5G通信で試す。
 (2) 逆に、モバイル通信が不安定なときはWi-Fiに切り替える。
 (3) 通信が安定してから、再度ログイン画面を開き直す。
また、VPNを使用していると暗号通信がブロックされることがあるため、
 VPNやプロキシ接続をオフにして再試行するのがポイントです。
原因②:使用しているブラウザが対応していない
パスキー認証は、ブラウザやOSの仕様に依存する仕組みです。
 野村證券公式では「Google Chrome」「Safari」「Microsoft Edge」の最新版が推奨されています。
古いバージョンのブラウザや、標準でないブラウザ(Brave・Yahoo!ブラウザ等)では正しく動作しません。
対処法
(1) 現在のブラウザのバージョンを確認し、最新に更新。
 (2) WindowsやMacの場合は「Google Chrome」で試す。
 (3) iPhoneの場合は「Safari」、Androidは「Chrome」を使用。
それでも同じエラーが出るときは、ブラウザのキャッシュを削除してからもう一度試してみましょう。
原因③:パスキーを登録した端末とログイン端末が違う
意外と多いのがこのケースです。
 パスキーは登録した端末に紐づいて保存されるため、
 別のスマートフォンやパソコンからログインしようとすると認証が成立しません。
たとえば、iPhoneでパスキー登録をしたのに、
 PCでログインしようとすると「作業が中断しました」と表示される場合があります。
対処法
(1) パスキーを登録した端末(例:iPhone)からログインしてみる。
 (2) もし端末を変えたい場合は、パスキー登録を一度解除して再登録する。
 (3) 解除は、野村證券の「ログイン設定」→「パスキー登録解除」から行えます。
原因④:アプリまたはブラウザのキャッシュ・Cookie不具合
通信やブラウザに問題がないのにエラーが出る場合、キャッシュやCookieに古い情報が残っていることがあります。
 パスキー認証は暗号化されたトークンを端末に一時保存しますが、そのデータが壊れると「作業が中断しました」と表示されるのです。
対処法
(1) 使用しているブラウザで、設定 → プライバシー → 「閲覧履歴データの削除」へ進む。
 (2) 「Cookieとサイトデータ」「キャッシュされた画像とファイル」を選び削除。
 (3) ブラウザを完全に閉じて再起動する。
 (4) 野村證券の公式サイト(https://www.nomura.co.jp)を開き、再度ログインを試す。
もしNOMURAアプリを使っている場合は、アプリ自体の再インストールも有効です。
 データはクラウド上に保存されているため、再インストールしても口座情報が消えることはありません。
原因⑤:パスキー登録情報の不整合
パスキーは端末の生体認証情報(指紋・Face ID)と、
 野村證券のサーバー側の「パスキー登録情報」を照合して動作します。
 そのため、端末を機種変更したり、指紋を追加・削除したりした後に不整合が起きることがあります。
この場合、再登録を行うことで解決するケースがほとんどです。
再登録の手順
(1) 野村證券のログインページを開き、「パスキー登録解除」を選択。
 (2) 一度通常のID・パスワードでログインする。
 (3) 「パスキーを再登録する」ボタンを押し、端末の生体認証を再設定。
 (4) 登録完了後に再度ログインを試す。
再登録後は、パスキー情報が更新されるため、「作業が中断しました」の表示が消えることが多いです。
原因⑥:システム側の一時的障害
2025年10月末〜11月初旬にかけて、野村證券側のサーバーで一時的な通信遅延が発生していたとの報告があります。
 この場合、ユーザー側で何をしてもログインができず、数時間後に自然回復することがあります。
もし他のユーザーも同じ現象を報告している場合(SNSや公式お知らせで確認できるとき)は、
 時間をおいてから再度アクセスしてみましょう。
それでも解決しない場合
上記をすべて試しても改善しない場合は、サポート窓口での確認が必要です。
 パスキー認証は端末とサーバー両方のデータを照合して動作するため、
 ユーザー側で修正できないデータ不一致が起きている可能性があります。
連絡先(公式)
- 野村證券 サポートデスク
電話:0120-868-250(平日9:00〜17:00)
※自動音声案内 → 「オンラインサービス」→「パスキー関連」を選択 - 公式サイト:https://www.nomura.co.jp/support/
 
問い合わせの際は、
 「パスキー登録済み・ログイン時に『作業が中断しました』と表示される」
 と伝えると、対応がスムーズです。
まとめ
野村證券のパスキー認証で「作業が中断しました」と出るときは、
 多くの場合、次のいずれかが原因です。
- 通信が途中で途切れている
 - 非対応または古いブラウザを使用している
 - 登録端末とログイン端末が異なる
 - キャッシュ・Cookieが破損している
 - 生体認証情報や端末変更によるパスキーの不整合
 
最も効果的な解決策は、「通信確認」「キャッシュ削除」「パスキー再登録」の3つです。
 これで直ったという報告が最も多く寄せられています。
あなたの端末ではどの原因が当てはまりそうですか?
 「再登録で直った」「特定のブラウザでだけ失敗する」など、
 他の利用者の参考にもなる体験を、ぜひコメント欄で教えてください。