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Windows 11 25H2のAI要素拡大と削除手段:Adafruit言及のRemoveWindowsAIを整理


本記事の対象となる事象は、Windows 11 バージョン25H2でAI関連機能・コンポーネントが増える流れと、それらを抑制または除去したい需要が外部ツールの形でも表面化している点です。2026年1月12日、Adafruit Blogが「Removing AI from Windows 11 25H2」として、GitHub上のスクリプト「RemoveWindowsAI」への言及を含む形で関連情報を掲載しました。 (アダフルエレクトロニクス)
そのため本記事では、25H2側の機能範囲、外部スクリプトが触れる領域、そして公式の管理手段との差を整理し、第三者が判断材料として使える観点をまとめます。 (Microsoft Learn)

Windows 11 25H2でAI関連が増える背景と「範囲」の分け方

Windows 11 25H2は、機能が段階的に配信され、端末の種別や管理状態で有効範囲が変わる設計です。 (Microsoft Learn)
Microsoft Learnの整理では、25H2は24H2までの修正を含む機能更新であり、24H2端末には月例更新の段階で多くの要素が「休眠状態」として入っている可能性があります。そうすることによって、有効化パッケージ(enablement package)で一括して25H2機能が立ち上がる構造になります。 (Microsoft Learn)

AI関連で実務上の確認点となるのは、「Copilot+ PCに固有の機能」と「一般端末にも波及するUI・検索・エクスプローラー周り」の切り分けです。例として、ファイルエクスプローラー(File Explorer)には右クリックから文書要約や画像処理へつながるAI actionsの導線が記載されています。さらに、設定(Settings)内のエージェント(Agent in Settings)、改良検索(Improved Windows search)、Recall(プレビュー)なども、管理状態・段階的ロールアウトの条件差が生じます。 (Microsoft Learn)

ただし、Recallは「管理対象デバイスでは既定で無効化され、除去される」と明記されており、一般消費者の単体端末と、組織管理端末とで前提が異なります。以上を踏まえると、単に「25H2=AIが増える」とまとめるよりも、端末区分(Copilot+ PCか否か)と管理ポリシーの有無を先に押さえる整理が必要になります。 (Microsoft Learn)

Adafruitが示した動き:外部スクリプトでAI要素を除去する発想

Adafruit Blogは2026年1月12日付で、25H2以降のAI要素増加を前提にした除去スクリプトを紹介する形で情報を掲載しました。 (アダフルエレクトロニクス)
Adafruit側の記事本文は取得制限で全文確認できないものの、同日付の掲載記録(タイトル、カテゴリ、執筆者)と、リンク先として「RemoveWindowsAI」リポジトリが参照されている点は確認できます。 (アダフルエレクトロニクス)

この動きが示すのは、OSの設定画面でのオン・オフに留まらず、レジストリ、アプリ配布形式(Appx)、機能の保守領域(CBS: Component-Based Servicing)まで含めて「除去」を志向する層がいるという構造です。言い換えると、UI上のスイッチだけでは目的を満たしにくいケースがある、という見立てが前提に置かれています。 (GitHub)

一方で、外部スクリプトは管理者権限での実行、セキュリティ製品による誤検知、検証環境での試験推奨など、運用上の確認項が増えます。リポジトリ側でも、PowerShell 7では問題が出る可能性があるためWindows PowerShell 5.1の利用を促し、仮想マシンでの検証を推奨しています。 (GitHub)
つまり、導入判断は「目的(何を消したいか)」と「影響(何が壊れ得るか)」の対応関係で整理する必要があります。

RemoveWindowsAIの機能カテゴリと触れる領域

RemoveWindowsAIは、AI要素を「無効化」「削除」「再導入防止」に分け、複数レイヤーへ同時に手を入れる設計です。 (GitHub)
READMEに列挙されている機能は、まずレジストリキーの無効化として、CopilotやRecall、入力インサイト(typing data harvestingと表現)、Edge内のCopilot、Paintの画像生成系、設定検索のAI、AI Actionsなどが挙げられています。次に、AIパッケージの再導入防止として、CBSストアへの再インストールを抑えるためのカスタムWindows Updateパッケージ導入が記載されています。 (GitHub)

さらに、Copilot/Recall関連ポリシーを特定JSON(IntegratedServicesRegionPolicySet.json)で無効化するとし、Appxパッケージは「Nonremovable」扱いを含めて削除対象に入れています。加えて、RecallのOptional Feature削除、CBS内の隠しパッケージ削除、AIファイルの全体清掃、設定ページ「AI Components」の非表示、NotepadのRewrite機能無効化、Recallタスクの削除も並びます。 (GitHub)

そのため、実装上の作用点を整理すると次の形になります。

区分 代表例 触れる領域 影響の性質
無効化 Copilot/Recall/AI Actions レジストリ・ポリシー 動作停止中心
削除 Appx/Optional Feature アプリ・機能 再導入で復活余地
再導入防止 CBS再インストール抑止 更新・保守領域 更新挙動へ影響

なお、クラシックアプリへの置換(Notepad/Paint/Snipping Tool/Photo Viewerなど)もオプションとして提供され、AI導線の少ない旧版へ寄せる方針が含まれます。要点を整理すると、単機能のアンインストールではなく、OS保守領域まで含めた変更が前提である点が特徴になります。 (GitHub)

公式の制御手段との差:管理ポリシーと「除去」の粒度

公式手段はサポート前提の制御を提供する一方、外部スクリプトはより広い除去を狙うため差分が生まれます。 (Microsoft Learn)
Microsoft Learnには、Recallが管理対象端末で既定無効・除去であること、AI actionsがファイルエクスプローラーに入ること、設定内の生成AI利用履歴の表示や許可制御が入ることなど、機能の位置づけが明記されています。つまり、OS側は「管理された環境での制御」を前提に、段階的に範囲を定義しています。 (Microsoft Learn)

加えて、直近のInsider系ビルド動向として、管理者が特定条件下でCopilotアプリをアンインストールできる(グループポリシーでRemoveMicrosoftCopilotAppを用いる、起動履歴など条件がある)という報道も出ています。これは「消したいが、手段が限られていた」領域を公式側が限定条件で解放する流れと整理できます。 (Tom's Hardware)

この点を比較すると、判断材料は次の軸で整理できます。

観点 公式の管理/設定 外部スクリプト
対象範囲 機能単位の制御が中心 レイヤー横断で除去
変更の戻しやすさ 更新と整合しやすい 復元設計に依存
サポート前提 サポート内に収まりやすい 条件差が大きい

ただし、公式側でもAI actionsはMicrosoft 365の契約やライセンス条件に依存する記述があり、利用可否が環境で分かれます。以上を踏まえると、「消す」より前に「どのAI要素が、どの条件で有効化されるか」を把握する工程が重要になります。 (Microsoft Learn)

実務上の判断材料:適用前に押さえる確認点と復元

外部スクリプト運用では、目的の達成度だけでなく、更新・保守・復元の設計を同時に確認する必要があります。 (GitHub)
RemoveWindowsAIは、バックアップモード(backupMode)を有効にしておくことで、リバート(revertMode)による復元を行えると説明しています。言い換えると、最初から復元前提で実行しない場合、戻せる範囲が限定され得るという設計です。 (GitHub)

また、AIパッケージ再導入防止のためにWindows Update側へ手を入れる旨が記載されており、将来の累積更新や機能更新との整合が論点になります。さらに、AppxやCBSの削除は、別機能が参照している依存関係に影響し得るため、単体端末での体感差よりも、運用・サポート上の差分が先に出る可能性があります。 (GitHub)

実務での整理は、少なくとも次を同時に確認する形が現実的です。

  • 端末区分:Copilot+ PCか、管理対象端末か(Recallなどの既定挙動が異なる) (Microsoft Learn)

  • 目的の粒度:UI上の導線削減か、CBS含む除去か

  • 復元手段:backupModeの有無、復元後に更新へ追随できるか (GitHub)

  • 検証順序:本番前に仮想環境や予備端末で差分を確認するか (GitHub)

こうした観点を踏まえると、本記事の対象テーマは「AI機能の是非」ではなく、「25H2でAI要素が増える構造の中で、抑制・除去の手段が公式と非公式で分岐し、運用判断が必要になる」という点にあります。なお、Insider系の変更は条件が変わるため、適用時点の日付とビルド情報を記録しておくことが、後工程の説明責任に直結します。 (Tom's Hardware)